ひよこ豆の行進

ひよこ豆が皿からこぼれ

ひとつふたつみっつよっつ

ひよこ豆は転がって

いびつに転がって落ちた

 

コップやスプーンを巧妙にかわす

ひよこ豆のいびつな軌跡はみごとだった

食事の後でのぞきこんだのだが

ひよこ豆は消えていた

 

でこぼことまあるいあいつらは

行進したくてもできないあいつらは

きっとてんでに散らばっていったのだ

 

見つかるなよこのおれに

黒ずんで腐って

土に還るまで転がってゆけ

 

 

 

 

 

 

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コメント: 2
  • #1

    oretasakana (月曜日, 19 12月 2011 23:59)

    ひよこ豆という食べ物を憶えたての頃の作品。あの形は、そのままで詩ではないか!

  • #2

    maru (金曜日, 23 12月 2011 11:38)

    「ひよこ豆」という元の名前を含むタイトルがいい。
    (でも、「行進」はしていないらしい。どうせなら行進してほしいような気もするけれども)

    「きっとてんでに散らばっていったのだ 」
    の発想がおもしろいですね。

    「土に還るまで転がってゆけ 」
    もいい結末です。

    ちなみに、私はまだ実物は見たことがないのですが。。。

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