やがて憎しみは

やがて憎しみは

核分裂に等しい熱量で

骨を焼き海を沸騰させ

山を地上を天空をことごとく滅する

 

猛毒の風に眼球は転がり

眼球は無人の地の果てを映すが

何も憶えてはいられなくて

新しい絶望をくりかえす

 

渦巻く黒雲に反響する

地鳴りの如き轟音も

聴かず

 

湧きつづける泡のぶちまける

液体の如き死臭も

気づかず

 

 

 

 

 

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コメント: 1
  • #1

    oretasakana (日曜日, 18 12月 2011 23:30)

    (水曜日, 07 12月 2011 00:14)
    この作品は、2005年3月に書いたものです。
    子どもの頃に読んだ物理の本で、核分裂と核融合の違いを知って、原子力発電所はゆっくりと爆発する原爆なのだと学びました。
    それ以来、私は原子力発電を完全に否定しています。
    そして戦争も。
    (20111218転記)

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