苦杯

苦しみを一杯飲み干してやる

一杯分正確に苦しんでやる

器の底には俺の名が刻まれているんだろう

誰も文句はあるまいな

 

だがその一杯だけだ

それ以上一滴たりとも

俺は苦しみなんか飲まないぞ

誰も文句はあるまいな

 

などといきりたってはみたものの

誰も彼もが皆忙しい

自分の器にそれぞれに

 

俺は黙って座り直して唇を湿らした

うつむき加減で横目でちらり

隣の奴の器をのぞきこんだ

 

 

 

 

 

↑↑↑参加自由 facebook page 「裏・折れた魚」はここから
↑↑↑参加自由 facebook page 「裏・折れた魚」はここから
↑↑↑著者夕日知己のTwitterアカウントはここから
↑↑↑著者夕日知己のTwitterアカウントはここから